今日という日は
ゼロワンだけじゃなくてプロレスファン
にとっても忘れてはならない日だから....
というわけで家でほこりかぶっていた
テープの中からこの試合を見てみた。
橋本真也 対 冬木弘道
これはWAR対新日本の対抗戦の中で行われた一戦。
ワ-ルドプロレスリングが新装.東京体育館
初放送という。93年3月23日の試合とある。
ちなみに冬木が本名に戻して間もない頃だった
みたいで、「こうどう」ではなく「ひろみち」と
よばれていた。タイツの色は赤と金色のツートン。
体型はぼちぼち理不尽大王のそれに近いが、
まだ体を張っていくスタイルと頭を使っていく
スタイルを模索している感じがあった。
試合は序盤がカットされているのだが、橋本が
鼻血を出しているところからはじまっていた。
まあ当時から破壊王は鼻血出しやすかったけど、
これは後々みていくとそれらしい原因がはっきり
してきた。まあ橋本にしてみれば戦前は
天龍への通過点としかみていなかったかも
しれない。
しかし、試合は意外にもごつごつとした
殺伐感あふれる試合に。ちょっと劣勢になると
リング下におりて呼吸を整える冬木。
追わない橋本に当時まだゲスト解説のマサさんが
「若いんだから、休んでいないで追わないと。
追って攻めていくのが新日本スタイルなんだから」
と苦言。確かに橋本自身も呼吸を整えたかったに
違いないが、ここは冬木を休ませたことで
試合ペースを逆に握られてしまう。
とにかく冬木はコーナーに詰められると
ヘッドバット。それも破壊王の弱点である
鼻めがけての結構えぐい攻め。これで橋本が
何かしようとすると動きが止められてしまう。
で、不利になるとすぐリング下におりる。
そしてことあるごとにドラゴンスリーパー
や後に「冬木スペシャル」になるストレッチ
プラム(もうこの頃から使っていたのか...)
を繰り出しては破壊王のスタミナを奪いにかかる。
橋本も間を外す冬木に追いつきたいのだろうが
こういう攻めでビミョーに間を外され、
キックはうけられてしまっているので
実は追いたくても追えなかったのではないか。
それくらい冬木のインサイドワークは絶妙に
たけていた。
とにかく意外にも非常に理に適った攻撃で
冬木のプロレス頭が当時から冴えていた
ところが如実に分かる。そして顔面蹴り
二発食らっても、顔をさして「ここを狙ってこい」
と挑発する冬木。会場大ブーイング。
そう、まだ当時は相手の技をうけてうけて
攻めに転じる体を張った攻防を見せることが
出来たのだ。そしてキックにはキックでと
例によってスピンキックなどを出していくのだが、
これも大ブーイング。こういう会場の空気を
読んでいたんだろうなあ。自分が何やっても
ブーイングされるんならば...と後の
理不尽大王が生まれる素地をここで作っていたと
いうほかない。その試験期間中といった感じだったのかな。
とにかくあの厚い体で橋本のキックを全部受け止める
んだから凄い。初見の印象以上に壮絶な試合だった。
試合は終盤で後ろ回し蹴りを決めた橋本が
DDT3連発で冬木をほうむりさるが、予想外の難敵に
顔をしかめていた破壊王の表情が印象的だった。
中継はWAR軍が乱入して新日本軍と
もみあいになっているところを顔をゆがめて
いる破壊王のアップで終わっている。
後に橋本自身が冬木を認める発言をしていたが、
それはこの試合があったからこそだろう。
まさかこの時は橋本自身が冬木夫人に自分の
最期を看取られるなんて夢にも思っていなかっただろう。
もちろん冬木だってそうだろうし...
この試合がなかったら、破壊王が電流爆破を体験する
こともなかっただろう。そう考えてみると
この邂逅は明らかにプロレスの一ページに
足跡を残した一戦だったのだ。
そしていろんな因縁を抱えたまま、ふたりとも
鬼籍に入ってしまう。冬木さんは03年の
3月、破壊王は翌年の7月11日に...
月日が流れるのは早い。二人の残した功績は
あまりにでかすぎる。それだけに....
なんとも残念な話ではある.......
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